第52条 退職金の支払方法及び支払時期

第52条 退職金は、支給事由の生じた日から  か月以内に、退職した労働者(死亡による退職の場合はその遺族)に対して支払う。

作成のポイント

退職金については絶対記載事項には該当しませんが、退職金の制度を定めた場合には就業規則に載せなければならない相対的記載事項に該当します。
退職金は賃金と同様に通貨払いが原則ではありますが、労働者の同意を得た場合には労働者が指定する口座に振り込むことが可能です。

注意点

退職の原因が死亡の場合には遺族に払われることになります。上記のモデル就業規則では受け取るための遺族の順位が載せられておりませんが、就業規則に受け取りの順位を載せて明確にするほうが望ましいといえます。

〈順位を決める場合の例)
従業員が死亡した場合における退職金は、労働基準法施行規則第42条から第45条に定める方法による。

1 退職金の支払方法、支払時期については、各企業が実情に応じて定めることになります。
労働者が死亡した場合の退職金の支払については、別段の定めがない場合には遺産相続人に支払うものと解されます。
2 労働者の同意がある場合には、本人が指定する銀行その他の金融機関の口座へ振込により支払うことができます。また、銀行その他の金融機関が支払保証した小切手、郵便為替等により支払うこともできます。
3 退職金制度を設けたときは、退職金の支払に充てるべき額について金融機関と保証契約を締結する等の方法により保全措置を講ずるよう努めなければなりません(賃金の支払の確保等に関する法律(昭和51年法律第34号)第5条)。ただし、中小企業退職金共済制度や特定退職金共済制度に加入している場合はその必要はありません。

第51条 退職金の額

(退職金の額)
第51条 退職金の額は、退職又は解雇の時の基本給の額に、勤続年数に応じて定めた下表の支給率を乗じた金額とする。

勤続年数 支給率
5年未満 1.0
5年~10年 3.0
10年~15年 5.0
15年~20年 7.0
20年~25年 10.0
25年~30年 15.0
35年~40年 20.0
40年~ 25.0

2 第9条により休職する期間については、会社の都合による場合を除き、前項の勤続年数に算入しない。

作成のポイント

退職金の支払額は労働基準法等で規定がありません。ですから事業所が実情に応じて決めることができます。基本給の○か月分という決め方が一般的ではありますが、○○万円と支給額を決めることも可能です。

注意点

退職者の功績や貢献の度合いによって支給額を決めることも可能です。ただし、使用者側の感情で決めることは就業規則に反するため、退職金を支払わない場合や減額する場合には就業規則の中で規定を載せる必要があります。

第50条 退職金の支給

第50条 勤続  年以上の労働者が退職し又は解雇されたときは、この章に定めるところにより退職金を支給する。ただし、自己都合による退職者で、勤続  年未満の者には退職金を支給しない。また、第61条第2項により懲戒解雇された者には、退職金の全部又は一部を支給しないことがある。
2 継続雇用制度の対象者については、定年時に退職金を支給することとし、その後の再雇用については退職金を支給しない。

作成のポイント

退職金については絶対記載事項ではないため、必ずしも就業規則に載せる必要はありません。しかし退職金の制度がある場合には適用される労働者の範囲、退職金の支給要件、額の計算及び支払の方法、支払の時期などを就業規則に記載しなければなりません。

注意点

  1. パートタイム労働者やアルバイトには支給しない旨を定めることがありますが、その場合にはどういう働き方をしている労働者がパートタイム労働者・アルバイトなのかを明確にすることが大切です。
  2. 退職金を支払うかどうかは事業主が決めることができるものです。労働基準法では退職金の支払い義務についての規程はありません。